あ行
アガキ
ムーブメント内にある各部品の間にて潤滑油が油膜を張れる隙間を指す。
アクリルガラス
アクリル樹脂で作られたガラス。有機ガラスともいう。
アップライトインデックス
文字盤上のインデックスを印刷ではなく別に作り上げ貼り付けたもの。
アナログ時間表示
針とインデックスにより時刻を表示する従来型の表示。
アラーム
アラーム針によって設定された時刻をアラーム音を発する事により知らせる。1947年にヴァルカン社が世界初に開発。
アンクル
脱進機を構成する2本の爪を持つ部品。テンプの往復回転運動をがんぎ車とともに規則正しい往復運動に変換する。
インダイヤル
文字盤の中で中心軸に軸を持たない小さな文字盤。スモールダイヤルともいう。
インデックス
文字盤上にて時分を表す目盛。
エナメル
さび止めや装飾のためにガラス質を溶かした不透明な釉(うわぐすり)を金属器の表面に焼き付ける伝統工芸。琺瑯(ほうろう)ともいう。
エングレイビング
ムーブメントの部品、ブリッジに図柄や文字の彫金を施し装飾する伝統工芸。
エンドピース
時計本体(ケース)とブレスレッド(バンド)を結ぶ金属製のコマ(部品)。
オーバーホール(OH)
時計本体を定期的に時計師により分解、洗浄、注油、調整、組立作業を行い精度を保つメンテナンス方法。
か行
カーベックス
時計本体が手首にフィットしやすいよう、手首に沿ってカーブしたケース形状。
カナ
歯車の回転数を変えるために歯車の中心部分に付いている歯数の少ない小さな歯車部分。
ガンギ車
脱進機を構成する特別な歯車。テンプの往復回転運動をアンクルとともに規則正しい往復運動に変換する。
キャビノチェ
高度な技術を持つ時計師の呼称。中世に機械式時計を製作する工房が屋根裏部屋(キャビネット)あったことに由来する。
キャリバー
数字などを組み合わせ製造メーカーが名付けるムーブメントの型式番号。
時計師が手を加える事により独自の型式番号に変わる場合がある。
ギョウシェ彫り
装飾として金属に施される繊細な彫金技法。非常に細かい格子模様や波紋模様など、規則的な幾何学模様は気品溢れる光彩と陰影を表す伝統技法。
クォーツ
電池により発生させたパルス信号を動力に歯車を動かすムーブメントの方式。
電池は水晶振動子を振動させ、集積回路を経てパルス信号作り出す。
クリスタルガラス
無機ガラスに特殊な強化処理を施したもの。透明度が高く、傷つきにくい特徴を持つ。
クロノグラフ
ストップウォッチ機能と時計機能を両方、有する時計機構。
通常、文字盤内に秒針、30分計、12時間計などのインダイヤルを持つ。
クロノメーター
スイスのクロノメーター検定協会(COSC)が姿勢差や温度差などの精度を15日間試験して証明した公式認定。
この公式認定を得られた時計のみがクロノメーターの称号を使用できる。
クロワゾネ
図柄を非常に細密な金線で仕切り、その中の図柄各々に各色のエナメルを流し込み、幾重にも焼き上げ気品溢れる色合いを出す伝統技法。
ケース
時計のムーブメントを収める箱状の本体部分。
コインエッジ
ケースやベゼルに施されたコインの外周を思わせるギザギザなデザイン。
コート・ド・ジュネーブ
装飾として時計ムーブメントの地板、ブリッジなどに施される伝統的な波紋模様の金属表面処理。
コマ
連なることにより金属ブレスレットを構成する部品。ブレスレットのサイズ調整の際、付け足されたり、取り除かれたりする。
コンプリケーション
機械式時計制作において、極めて高度な技術を必要する複雑機構をいう。
リピーター、パーぺチュアルカレンダー、トゥールビヨン、レトログラード、アラームなどの複雑機構を総称。
さ行
サファイヤクリスタル
人工サファイヤを加工して作られたガラス。透明度が高く、傷が付きにくい。時計の風防としては最高級素材。
GMT
グリニッジ標準時間の略。また、時差のある2地域の時間を24時間針と24時間目盛で読み取る機能をGMT機能という。
シースルーバック
裏蓋にガラスがはめ込まれており、中にあるムーブメントの精巧な機構や動きを鑑賞することができる機構。
ジャンピングアワー
時刻を表示するデジタル表示、時針が60分を費やし徐々に次の時刻を指し示すのではなく、毎正時にデジタル表示、時針が次の時刻を瞬時に指し示す機構。
ジュネーブエナメル
エナメル文字盤に更にカラーエナメルを重ね色艶やかな図柄を表現する芸術的な伝統技法。
シリアルナンバー
モデル毎にすべての時計に付けられた唯一無二の固有の通し番号。
スクリューバック
時計ケースのねじ込み式の裏蓋。防水性が高く、防塵性が高い。
スケルトン
ムーブメントの余剰部分(ブリッジ、プレートなど)を手作業で削り取り、精巧な部品や作動プロセスを外側から見えるようにした構造。
ステンレススティール(SS)
鉄、ニッケル、クロム等を含む耐蝕性が高い合金の総称。ケース、ブレスレットの一般的な素材。
スナッチバック
時計ケースのはめ込み式の裏蓋。
スプリットタイム
ストップウォッチの付加機能。ストップウォッチ累積計測を止めないで途中までの経過タイムを計測する機能。
スモールセコンド
文字盤の中心軸に軸を持たない、インダイヤルの秒表示。
た行
ダイヤル
文字盤の別称。
タキメーター
平均時速を測定するために表示されたインデックス。主にベゼルに表示されていることが多い。
チラネジ
時間調整のためにテンプの外周に付けられた極小のネジ。
デイト
日付表示を指す。
デュアルタイム
異なった2箇所の時刻を表示できる機構。
テンプ
ひげゼンマイとともに調速機を構成する車輪状の部品。
トゥールビヨン
重力に影響される機械式時計の姿勢差を補正する非常に高度な複雑機構。機械式時計の心臓にあたるテンプ、ガンギ車部分をカゴに収め、そのものを回転させることにより姿勢差を平均化させる。
トノー
樽型のケース形状をいう。
な行
24時間計
一周が24時間表示のインダイヤル。
ネジ込み式リュウズ
リューズとケースにネジが切られておりネジをケースにねじ込むことができる。機密性が非常に高い。
は行
パーペチュアルカレンダー
2100年までの30日、31日の月や閏年までも自動的にカレンダーを表示させる非常に高度な複雑機構。
一般的に永久カレンダーとも呼ばれる。
ハイビート
振動数が21,600振動/時よりも高いムーブメント。精度が高い。
バックル
ブレスレット、ベルトの留め具の総称。
バネ棒
ブレスレットやバンドをケースに取り付けつる内部にバネを持つ棒状の部品。
バレル
ゼンマイが入る丸型の箱。香箱(こうばこ)ともいう。
パワーリザーブ
巻き上げたゼンマイの残量(動作時間)を文字盤のインジケーターで表示する機構。
PDP
パラジュームメッキの略。違う素材の表面に銀メッキを施す処理。
ひげゼンマイ
テンプとともに調速機を構成するゼンマイ状のバネ。
尾錠
ベルトに使われる留具の総称。
フライバック
針を瞬時にある地点までもどすことのできる機構。クロノグラフのストップウォッチ計測中に秒針をリセットボタンでゼロに戻す機構。レトログラードの針が戻る様子にも使用される。
プラチナ
白金とも呼ばれる希少な貴金属。生産量が金の1/30ともいわれ時計素材としては最高級品。
ブルースチール
鉄に何度も焼きを入れことにより美しい青みを定着させたスチール。
焼きの具合が非常に難しく貴重品とされる。主に秒針に使用される。
ヘアライン
装飾としてケース、ブレスレットなどに施されるつや消しの表面処理方法。
金属の表面に微細なライン模様を施すことからこの名が付く。
ベゼル
ガラス風防の外周を取り囲むリング状の部分。タキメーター表示、宝石による装飾、回転ベゼルなどがある。
ペルラージュ仕上げ
装飾として時計ムーブメントの地板、ローターなどに施される伝統的なうろこ状模様の金属表面処理。
ポインターデイト
文字盤の外周に表示された日付インデックスを日付針が指し示す機構。
ポリッシュ
装飾としてケース、ブレスレットの表面を鏡の様に磨き上げる表面処理方法
ま行
マザーオブパール
真珠母貝の裏側にある真珠層を薄く削り、文字盤に貼り付けた技法。
陶器のようにまろやかで、光の加減で変化する色調には気品ある独特の素材感がある。
マニュファクチュール
ムーブメントなどの外部供給を受けず、ムーブメント、ケースの設計制作、組立まで一貫して自社にて行える時計メーカーをいう。
ミニッツリピーター
時計側面のレバー操作によりその時刻を時刻数、15分単位数、プラス分数に分けて音色の違うゴングとハンマーで表現する複雑機構。複雑機構の中でももっとも高度な技術が必要といわれる。
ミネラルガラス
通常のガラスをいう。
ムーブメント
時計のケース、針、文字盤を除き、本体の機械機構部分をいう。
ムーンフェイズ
新月から満月までの29.5日周期の月の満ち欠け(月齢)をインダイヤルにて表示する機構。
2つの月が描かれたディスクが小窓から顔を見せながら59日で1回転をする。
や行
4番車
ゼンマイの動力をガンギ車に伝える4番目(最後)の歯車。
ら行
ラグ
ブレスレット、ベルトを取り付けるケースから飛び出した4箇所の部位。
ラ・ショー・ド・フォン
スイスとフランスの国境近く、ジュネーブの北およそ100キロにあるスイスの地名。スイス時計産業の発祥の地といわれる。
リピーター
ミニッツリピーターと同義。
リファレンスナンバー
モデルを細分する型番号。固体品番を表すシリアルナンバーとは異なる。
リベット
ブレスレットのコマを連結される棒状の留め具。
リュウズ(竜頭)
ゼンマイの巻上げ、時分日付の調整を行うケース外側にあるつまみ。
レギュレーター
本来、時計師が機械式時計の調整用に使用していた精密時計をいう。
現在では文字盤上に時針、分針、秒針が独立した配列をしているデザインの時計をいう。
レトログラード
針が文字盤上で回転するのではなく、扇状に動き、終点に達すると瞬時に基点にフライバックする機構。
語源は天文用語で実際にはありえない『星の退行、逆行』を意味する。
ローター
自動巻きのムーブメントでゼンマイを巻き上げるための部品。
半円形、扇形をしており、腕の動きに反応してゼンマイを巻き上げる。
ロービート
振動数が21,600振動/時よりも低いムーブメント。耐久性に優れる。
ローマンインデックス
ローマ数字のインデックス。
わ行
ワールドタイマー
イヤル、ベゼル上に世界各地の標準時を表示。ベゼル操作などにより各地の時刻がわかる機構。